2025年9月13日にカリフォルニア州ヴァンデンバーグ(SLC‑4E/Pad 4E)からFalcon 9が24基のStarlink衛星(V2 Mini/Starlink-287等)を打ち上げ、スターリンクの300回目の展開ミッションを達成した。第1段ブースター(B1071/B1094等)はドローンシップ「Of Course I Still Love You」やRTLS着陸に成功し、ブースターの多数回運用(28回目など)や年間多数のスターリンク便の継続が報告されている。打ち上げはライブ配信され、衛星展開後に運用中のコンステレーション規模は数千基台に達しているとされる。
LIGOは初検出から10年で感度を向上させ、現在は平均数日に一度連星ブラックホールを観測する状況にある。次世代計画(Cosmic Explorer、Einstein Telescope等)や資金面の課題が議論されている。並行してCTB1超新星残骸の電波解析では年齢やパルサー速度の再評価が行われ、天体物理学の理解更新が進んでいる。
中国では長征十号有人打上げ機の第2回点火試験が文昌で成功し、開発の進展が報告された。映画館公開のドキュメンタリー『神舟13』は天宮での6か月任務を8Kで追い、王亞平ら乗組員を紹介。さらに神舟20号の乗員は改良型宇宙菜園でレタス栽培など植物実験を継続している。
ワシントン・ポストは、イーロン・マスクがロケットやEVに続き携帯通信分野へ進出し、Starlinkの無線周波数取得をめぐって懸念や批判が出ていると報じた。関連のソーシャル投稿では、従来接続困難だった地域でStarlinkが通信を提供する事例も紹介されている。
NASAのTRACERSミッションで、双子衛星のうちSV1との断続的だった通信が9月11日に再確立された。SV1は打上げ直後に電源系不具合で通信が断続したが、チームと製造元が位置確認と回復、原因調査を進めている。SV2は正常に運用されている。
Progress補給船(Progress MS‑32 / 通称Progress 93)がバイコヌールから打ち上げられ、ISSのズヴェズダ後部ポートへ自動ドッキングして約2.8〜3トンの食料・燃料・物資・科学機材を搬入した。補給船は約6か月後に離脱して廃棄物を大気圏再突入で処分する予定で、ドッキングや搬入の映像・ライブ配信が提供された。
インド宇宙研究機関(ISRO)は教育目的の学生衛星を拡充し、2025年に約75基の学生衛星打上げを計画。2009年以降に多くの教育機関が参加しており、12〜15歳の学校チームや低コストCubeSat開発の事例がある。ISROは衛星バス提供や試験・資材支援などで学生の実務教育と人材育成を支援している。
UAE宇宙機関の代表団が訪日し、METI副大臣やJAXA、三菱重工と宇宙産業連携や技術移転、人材育成について協議。併せて日本政府は2026年度から内閣府の宇宙組織を拡充し定員を約60人に増加、関連予算を拡大して官民連携や国際協力を強化する方針を示している。
JSCのEvolved Shuttle(Shuttle II)設計は固体ロケットブースターを液体置換するなどの改良案があり、1990年代に実飛行の可能性が検討されていた。また、元ESA宇宙飛行士ティム・ピークが『Astronauts: The Quest to Explore Space』の全国ツアーで宇宙飛行史を紹介し、宇宙普及や商業宇宙利用の意義を訴えている。
LRO(2009–2022)の画像解析で月面の巨礫落下跡245件の位置と年代推定が行われ、新しい衝突域や地下新鮮物質の露出が明らかになった。これにより地震活動域や着陸候補地点の特定に役立つが、原因特定にはAI導入や追加地震計が必要とされる。
はやぶさ2が持ち帰ったリュウグウ試料の分析で、形成後にも液体の水が岩を流れた証拠が発見された。Lu–Hf同位体比の異常を衝突で埋蔵氷が溶け流体が浸透した結果と解釈し、小惑星の含水率は従来推定より高かった可能性があり、地球の水起源モデル再検討の示唆がある。研究はNatureに掲載された。
NASAのPerseveranceローバーが古い河床の泥岩群でサンプル(Cheyava Falls)を採取し、地球帰還予定のサンプル候補を得た。周辺は酸化鉄・リン・硫黄・有機炭素などが豊富で、生命の痕跡の手がかりになり得る。ただしサンプル回収計画は予算面での懸念がある。関連議論はポッドキャスト等でも古代火星生命の可能性をめぐり継続されている。
AEIの報告は、‘Golden Dome’構想の20年総費用を設計次第で数千億〜数兆ドルと見積もり、宇宙迎撃重視で費用増となると分析している。一方、トランプ政権(および新NASA長官の方針)ではISS運用責任を民間へ移す動きが進められており、VastやAxiom等が候補となるなど低軌道の民営化と防衛費用・政策の議論が並行している。
Northrop Grummanの大型貨物船Cygnus XL(NG‑23, S.S. William C. McCool)がSpaceXのFalcon 9(SLC‑40)で打ち上げ予定。搭載量は約5,000kgで、半導体結晶や実験機器、医薬材料などを運び、数日後にISSでカナダアームにより捕捉・結合される見込み。滞在は最長で数か月に及ぶ予定。
2025年9月21日に南太平洋一帯(ニュージーランドやオーストラリア東部、太平洋諸島、南極の一部)で部分日食が発生。開始・最大時刻(13:29 EDT開始、15:41 EDT最大の例示)が示され、一部地域で太陽の70%以上が隠れる予想。観測可能地域は限定されるため、ライブ配信やISO認証の観察用メガネなどでの視聴案内が出ている。