アストロスケールのADRAS-J運用終了、SpaceShipの機体組立進展、東北宇宙産業検討会の立ち上げ、JAXA相模原でのイベント、ベルリンの衛星画像進化、アポロ計画の月岩磁場研究など、各種の宇宙開発・天文・地域産業の短報があった。
天文学者は、液体の水が存在しうるハビタブルゾーン内にある岩石惑星45個を有望候補として絞り込んだ。TRAPPIST-1、LHS 1140 b、プロキシマ・ケンタウリbなどが注目され、JWSTなどでの詳細観測対象として期待されている。
NASAのTESS観測データをAIのRAVENで解析し、100個超の系外惑星を含む多数の新候補が見つかった。太陽型恒星の約1割に近接惑星があり、ネプチューンサイズの近接惑星は非常に稀だと示された。今後のPLATOなどの観測にも活用が期待される。
Amazonは低軌道通信衛星コンステレーションLeoの展開を進めており、FCCに対して打ち上げ期限の延長を求めている。ULAのAtlas Vによる第5回ミッションで29基を追加投入する計画も進行中で、世界向け高速通信網の構築を急いでいる。SpaceXは延長に反対している。
米宇宙軍は、迅速展開可能な宇宙作戦(TacRS)を磨くため、Victus Diem演習を実施した。12時間未満での衛星処理や36時間以内の打ち上げ準備を想定し、指揮系統や代替手順の確認を進めた。将来の国家安全保障ミッション向けの即応体制強化が狙い。
Starlinkはナミビアでの申請却下やブラジルでの住宅向け新プラン提供など、地域ごとの展開が進む一方で規制対応が課題となっている。APACやインド市場では政府投資と規制緩和が成長の鍵とされ、民間参入やデータ主権への対応が重要視されている。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡の観測を組み合わせ、土星の最も詳細な画像が公開された。赤外線・可視光・紫外線の統合により、大気の層構造、ジェット気流、嵐、オーロラの可能性、輪や衛星の細部が明らかになった。
NASAは2030年のISS退役まで低軌道での継続的な有人滞在を国家優先事項とし、商業有人・補給ミッションを支援する方針を示した。ISSを商業ステーションの実証試験場として活用し、将来的な民間宇宙ステーションへの移行を進める構想。
若い恒星WISPIT 2の周囲で、少なくとも2個の巨大ガス惑星が形成される様子が直接観測された。WISPIT 2bとWISPIT 2cが確認され、円盤のリングや隙間はさらに惑星が形成中である兆候とみられる。太陽系初期の理解に役立つ重要な事例。
Terran Orbital、宇石空间、PAVE Space、Sift、ElevationSpace、INNOSPACEなど複数の宇宙企業が資金調達や提携を進めた。衛星部品、再使用型ロケット、キックステージ、AI基盤、微小重力実験、世界的な打ち上げネットワークなど、各社が短期的な事業拡大を加速している。
Golden Domeのミサイル防衛では、衛星だけでなく地上の光学センサーやレーダー、赤外線の統合が鍵になると指摘されている。技術そのものよりも、組織間連携、標準化、機密や権限の壁の解消が大きな課題とされる。
Isar Aerospaceの小型ロケットSpectrumは、ノルウェーのAndøya Spaceportからの2回目の打ち上げを複数回試みたが、T-3秒の中止、海上の無許可船侵入、燃料温度上昇などで打ち上げウィンドウを逃した。初のペイロード搭載飛行として5機のキューブサットを載せる予定だったが、原因未公表のまま再設定待ちとなっている。
NASAはハッブルフェローシップで新たな研究者を選出し、ケネディ宇宙センターではLSP暫定責任者を任命した。さらに、アポロ1号の種から育ったムーンツリーの寄贈など、研究・人材育成・教育をめぐる動きもあった。
ロシアの補給船プログレスMS-33/94がソユーズ2.1aで打ち上げられ、ISSのポイスクモジュールへドッキングした。Kursアンテナの展開不良により手動ドッキングとなったが、食料、推進剤、水、酸素など計約2.5〜3トンの物資を届けた。ISS乗組員は到着船の荷下ろし準備も進めている。
テレサットはLEOコンステレーションLightspeedを軸に、米国防向けのレーザー通信実証や軍用Ka帯の追加を進めている。NASA契約を通じた光通信中継試験も含め、低遅延・耐妨害のデータ中継能力を示し、将来のハイブリッド通信網への参入を狙う。商用サービス開始は2028年予定。
NASA新長官ジャレッド・アイザックマン氏の下で、Gateway月周回拠点を一時停止し、資源を月面基地建設へ再配分する方針が相次いで示された。2030年代にかけて月南極で恒久拠点を築く計画や、原子力電源の活用、商業ロケットや国際協力の導入が柱となっている。月面での長期滞在や将来の火星探査にもつなげる狙いがある。
カナダ政府は、月南極で水氷を探査する初の月面ローバー計画を予算抑制を理由に中止した。開発はかなり進んでいたが、得られた知見は将来の月探査や別プロジェクトに活用される見込み。
SpaceXのIPO申請観測を受け、宇宙関連株が上昇した。Starlink衛星数は1万機に到達し、今後も増加が続く見通し。IPOは史上最大級になる可能性があり、評価額や調達額の観測が市場で注目を集めている。
NASAは2028年末までに、核電気推進を用いる火星探査機SR-1 Freedomを送り込む計画を発表した。Gateway用部材を流用し、20kW級の核分裂炉と電気推進で深宇宙での原子力運用を実証する構想。火星到着後はIngenuity型のヘリコプター群で着陸候補地や水氷を調査する。
ホワイトハウスが米宇宙コマンド本部をハンツビルに移す方針を固め、司法省はコロラド州による移転阻止訴訟の却下を求めた。宇宙コマンドは長年コロラド州で運用されてきたため、移転をめぐる政治的・地域的な対立が続いている。
NASAとJAXAのXRISMは、銀河M82中心部の超高温ガスの風速を直接測定し、時速約300万kmで動くガス流を捉えた。星形成や超新星、宇宙線の役割を理解するうえで重要な成果で、銀河全体に広がる冷たい風の原動力解明にもつながる。
NASAとISROの共同衛星NISARが、LバンドSARで米国太平洋岸北西部を撮影し、森林、湿地、都市の変化を高精度に把握できることを示した。火山、氷河、地滑りなどの監視にも有効で、約12日ごとの再観測により資源管理や防災に役立つ。
NASAはArtemis IIの打ち上げを4月1日以降に予定しており、4人の宇宙飛行士がオリオン宇宙船で約10日間の月周回試験飛行を行う。打ち上げウィンドウや予備日、打ち上げから着水までの生中継・記者会見の予定も発表され、NASA+やYouTubeなどで配信される見込み。主な懸念は天候で、ミッションは有人月周回の重要な節目として扱われている。
米商務省宇宙商務局(OSC)は、衛星整備、デブリ除去、月ミッションなど新規宇宙活動向けの許認可制度を簡素化する案を公表した。企業が任意申請でき、原則120日以内に判断する仕組みで、審査の一元化やFAA・FCCへの回付も含む。業界からは概ね好意的で、正式化に向けて意見募集が進む見通し。
中国は長征2号Dで地球観測衛星四維高景2号05・06を打ち上げ、昼夜・天候を問わない高分解能観測能力を強化した。衛星は自然資源監視、防災、都市管理、海洋監視などに活用される。
ジュノー探査機の電波観測から、木星の雷は地球最大の約100万倍に達する可能性が示された。また、月と木星の接近観察の話題もあり、肉眼や望遠鏡で夜空の見どころとして紹介された。
月面での将来探査に向け、光ファイバーを使ったDASによる月震・振動検知や、月面でのローバー・基地構想が検討されている。JAXAとNASAの低重力実験では、筋肉維持に必要な重力条件が示され、長期滞在の健康維持にも知見が得られた。
ESAはArtemis IIの次回打ち上げ機会や、SMILEミッションの打ち上げ前説明会を案内した。ほかにも、欧州の持続可能性賞の募集など、月探査や宇宙天気、研究支援に関する動きが見られる。