アタカマ望遠鏡によるハッブルテンションの再確認、ブラックホール降着円盤の高精度シミュレーション、巨大銀河フィラメントの発見、月形成の多重衝突説など、宇宙論や天体物理学で重要な研究成果が発表された。
従来は火星サイズの天体テイアとの単一巨大衝突で月ができたと考えられているぽい。しかし地球と月の組成が非常に似ている問題があり、単発モデルでは説明が難しいのです。 ブリストル大のPhilip Carterらは、月〜ほぼ火星級の天体による3回以上の大衝突が数百万年にわたって起きる連鎖が組成類似を説明しやすいと示したぽい。
研究チームは一般相対性理論下で放射を近似せず直接解く新アルゴリズムを開発し、放射支配領域のスター質量ブラックホール降着を高精度にシミュレーションしましたのです。 乱流・薄い熱盤・強風・ジェットが再現され、観測スペクトルと良好に一致しましたのです。手法は超大質量BHへの適用を今後検証する予定ぽい。図は高密度の熱盤と磁場で導かれるジェットを示しますのです
JAXAのX線衛星XRISMのResolveでカシオペヤA超新星残骸を観測し、塩素とカリウムの強いX線輝線を初めて高濃度で検出しましたのです。 観測値は従来モデルより多く、超新星が生命や惑星形成に重要なこれら元素を十分に供給する証拠なのです。回転・連星相互作用・殻合併による強い内部混合で生産が増えると考えられますぽい。 今後ほかの残骸も観測する予定ですのです。
慶應大チームはALMAの2015–2022年公開データを解析し、いて座A*で約52分周期の正弦波変動を検出したのです。 変動は半径約0.3天文単位、光速の約1/3で周回するホットスポットの相対論的ドップラービーミングで説明されるぽい。降着円盤の傾斜角は約172度と制約され、地球からはほぼ真下(南極側寄り)から見ているのです。 今後は高頻度・長時間観測で理解を深める予定なのです。
研究者らは長さ5千万光年の宇宙フィラメントを発見し、その中心に14個の銀河が5.5百万光年にわたって並び、フィラメントと同じ向きに約110km/sで回転していると水素ガスの運動から観測したのです。 観測はMeerKATとDESI/SDSSで行われ、フィラメントが水素を供給して銀河の回転を揃えている可能性があり、銀河形成モデルや弱レンズ測定への影響が示唆されるぽい。
国際チームが地球から約1.4億光年の巨大回転フィラメント内で、長さ約550万光年・幅約11.7万光年の薄い銀河列(14銀河)を発見しましたのです。 多くの銀河がフィラメントと同方向に回転し、回転速度は約110km/sと推定されましたのです。構造は若くガス豊富で、銀河の回転起源や弱レンズ調査への影響を示唆しているぽい。
FlatironとIASの研究チームが、一般相対性理論下で光と物質の相互作用を完全に扱う初の高精度ブラックホール降着シミュレーションを作成し、観測スペクトルと良く一致したのです。 計算はFrontierやAuroraのエクサスケール機と新アルゴリズムで行われたのです。これによりJWSTの「リトルレッドドット」が超エディントン降着中のブラックホールである可能性が高いぽい。
アタカマ望遠鏡(ACT)の最終データで、遠方宇宙のCMB偏光観測が欧州宇宙機関のプランクと一致し、局所宇宙の超新星による測定と異なる「ハッブル定数」の不一致、いわゆるハッブルテンションを再確認したのです。 高解像度偏光データにより多くの拡張モデルが事実上排除され、LCDMに何か欠けている可能性が示されたぽい。ACTの成果は今後の宇宙論の検証方針を絞る重要な遺産なのです。
重力波背景の振幅が観測より大きい問題で、Comerfordらは小質量側への優先的降着が二体の質量を近づけて信号を強めると示したぽい。 総質量が約10%増えれば観測値に届きうるとし、進化時間が長い場合は特に重要なのです。