ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)により、原始星からのジェット噴出、観測史上最古とされる超新星の残光、および超高温スーパーアース「TOI-561 b」の大気の証拠など、重要な科学的発見が相次いで報告されています。
中国宇宙ステーション「天宮」に滞在中の神舟乗組員が船外活動を行い、微小デブリによる亀裂が見つかった窓の点検や防護装置の設置を行いました。また、将来の拡張モジュールに関する情報も公開されています。
2025年のふたご座流星群は12月14日夜に極大を迎えると予想されています。月明かりの影響は少ないものの、一部地域では悪天候が予想されています。母天体である小惑星ファエトンはJAXAのDESTINY+による探査対象となっています。
米宇宙軍は衛星やシステムに独自の愛称を導入するほか、対ドローン(UAS)システムの配備、航空機追跡(AMTI)衛星の調達などを進めています。また、作戦担当と調達担当の人事バランスに関する課題や組織改革も報じられています。
韓国のINNOSPACEは、ブラジルからの初の商業打ち上げに向けた準備を進めています。Viasatの「InRange」システムを使用し、打ち上げ時のテレメトリ中継を行う予定です。
Relativity Spaceは、再使用型ロケット「Terran R」の開発を進めており、第2段タンクの構造試験や風洞試験、Aeon Vエンジンの試験などを完了させたと報告しました。
Airbus、Thales、Leonardoなどの欧州大手宇宙企業が、衛星事業の統合や再編を検討しています。SpaceXなどの競合に対抗し、規模の拡大と効率化を図る狙いがあります。
ULAは12月15日にAtlas Vロケットを使用して、Amazonの衛星コンステレーション「Project Kuiper」の衛星打ち上げを行う予定です。
Chandraによるブラックホールフィードバックの観測、ALMAによる赤巨星の大気観測、SETIによるパルサー観測、千葉工大による小天体強度研究など、多岐にわたる天文学的成果が報告されています。
ロシアはProtonロケットによる気象衛星「Elektro-L5」の打ち上げ準備を進めており、機体が発射台へロールアウトされました。打ち上げは12月15日に予定されています。
中国は海南商業航天発射場から新型ロケット「長征12号(Long March-12 Y4)」を打ち上げ、インターネット通信衛星「SatNet(Guowang)」グループ16を予定軌道に投入することに成功しました。これは同発射場からの初の打ち上げミッションでもあります。また、12月9日には1日で3機のロケットを打ち上げるなど、中国の宇宙活動が活発化しています。
欧州のAriane 6ロケット(VA266ミッション)は、Galileo測位衛星2基を搭載して12月17日の打ち上げに向けた準備を進めています。衛星のフェアリングへの格納が完了し、発射台へのロールアウトが予定されています。
全米科学アカデミーは、NASAの火星有人探査における科学的優先事項をまとめた報告書を発表しました。過去または現在の生命の痕跡探査、生命化学の解明、水循環や地質調査などを最優先課題として挙げています。
JAXAとRocket Labは、ニュージーランドから打ち上げ予定の「革新的衛星技術実証4号機(RAISE-4)」について、発射場周辺の強風予報のため、打ち上げを現地時間12月14日以降(日本時間同日昼頃)に延期すると発表しました。
SpaceXが2026年にIPO(新規株式公開)を検討しており、評価額が約1.5兆ドルに達する可能性があると報じられています。Elon Musk氏はこの報道を「正確」と認めました。上場により300億ドル超を調達し、火星入植計画やStarlinkの拡大、AI投資などに充てる狙いがあると見られています。
K2 Spaceが大規模な資金調達を行い評価額が30億ドルに達したほか、Portal Space Systemsへの公的支援、Virgin Galacticの財務改善策など、宇宙企業の資金動向が報じられています。
Firefly Aerospaceは、Boeing出身のRamon Sanchez氏を新COOに任命し、生産体制の強化を図ります。同社はNASAのCLPSミッション「Blue Ghost Mission 2」の準備も進めており、月面での無線電力伝送実証などを行う予定です。
SpaceXは2025年12月11日(現地時間)、ケープカナベラル宇宙軍基地からファルコン9ロケットで29基のStarlink衛星(Group 6-90)を打ち上げ、軌道投入に成功しました。第1段ブースターB1083は無人船への着陸に成功しました。また、前日12月10日にはヴァンデンバーグからも打ち上げを行っており、年間打ち上げ回数は160回を超え、過去365日で170回という高頻度運用を達成しています。
NASAは火星周回機MAVENとの通信が12月6日以降途絶えていると発表しました。火星の裏側へ回った後、ディープスペースネットワーク(DSN)での再捕捉ができなくなっています。通信途絶前のテレメトリは正常であり、現在運用チームが原因を調査中です。MAVENは火星の大気観測や地上のローバーとの通信中継を担う重要な探査機です。
NASAは宇宙天気予測の向上などを目指し、小型衛星群による磁気圏観測ミッション「CINEMA」と、太陽彩層を観測する「CMEx」の2つのヘリオフィジクス計画を選定しました。
インド宇宙研究機関(ISRO)は、LVM3ロケットによる米国製商用衛星「BlueBird-6」の打ち上げを、ロケット統合作業の遅れにより当初の12月17日から12月21日に延期しました。衛星はAST SpaceMobile社の大型通信衛星です。
国際宇宙ステーション(ISS)では、日本の新型補給機HTV-X1による生鮮食品の輸送や、AI搭載ロボットAstrobeeの試験、Kibo-RPC決勝大会などが行われています。また、第74次長期滞在クルーによる科学実験も継続中です。
中国が12月17日頃に「長征12号甲(Long March-12A)」の打ち上げを計画しており、第1段の回収試験を行う可能性があると報じられています。NOTAM情報などから、着陸パッドへの帰還を試みる観測がなされています。
中国とロシアが、レーダー反射断面積や視認性を低減させたステルス衛星技術の試験を行っているとの報告があります。これにより衛星の探知や追跡が困難になる可能性が指摘されています。
Rogers Communicationsがカナダで衛星直接通信サービスを開始したほか、KeysightとKT SATがマルチ軌道ハンドオーバ実験に成功するなど、衛星とスマートフォンの直接通信技術(NTN)の実用化と開発が進んでいます。
チューリッヒ大学などの研究チームは、天王星と海王星の内部構造について、従来の氷主体のモデルだけでなく、岩石成分が多いモデルも成立する可能性があるとする研究結果を発表しました。
急増する低軌道衛星コンステレーションが宇宙望遠鏡の観測に深刻な影響を与えているとの研究報告が出されました。ハッブル宇宙望遠鏡などの観測データの多くが影響を受け、将来的に重要な天文学的情報が失われるリスクが指摘されています。
Blue Originは、ニューシェパードによる有人準軌道飛行ミッション「NS-37」を現地時間12月18日に実施する予定です。乗員にはESAの車椅子使用者ミカエラ・ベントハウスさんが含まれており、成功すれば車椅子利用者として初の宇宙到達となります。
フィリピン付近を起点とする大気河の影響で米国太平洋岸北西部で集中豪雨が発生しました。NASAは災害対応システムを通じてデータ提供などの支援を行っています。
東京大学が開発した超小型震源装置「PASS」がNASAのアルテミス計画に採用されました。また、竹中工務店は月面居住に関する建築展を開催し、将来の月面基地構想を紹介しています。