2025年10月16日、国際宇宙ステーション(ISS)のロシア区画で、セルゲイ・リジコフとアレクセイ・ズブリツキーの2名の宇宙飛行士が約6時間の船外活動(EVA)を実施しました。活動では、Naukaモジュールへの実験装置(Ekran-M)の取り付けや、不要になったカメラの回収・放出、窓の清掃などが行われました。
JAXAと三菱重工が開発したH3ロケットの最強構成である「24形態」が、2025年10月21日に種子島宇宙センターから初めて打ち上げられる予定です。この構成はLE-9エンジン2基とSRB-3ブースター4本を組み合わせ、静止トランスファ軌道(GTO)へ6.5トン超の投入能力を持ちます。10月19日には打ち上げ前ブリーフィングが配信されます。
インド宇宙研究機関(ISRO)の局長は、インドが2035年までに独自の宇宙ステーションを設置する計画であると発表しました。初期モジュールの設置は2027年から可能になるとしています。チャンドラヤーン3号の成功を受け、ISROは自立的な宇宙エコシステムの構築を加速させています。
SpaceXは、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ宇宙軍基地からFalcon 9ロケットでStarlink衛星28機を低軌道へ打ち上げる予定です。複数回の飛行実績がある第1段ブースターは、打ち上げ後に太平洋上のドローン船「Of Course I Still Love You」への着艦が計画されています。周辺地域ではソニックブームの可能性があると告知されています。
米空軍は、ヴァンデンバーグ宇宙軍基地におけるSpaceXの打ち上げ回数を年間最大100回(Falcon 9が最大95回、Falcon Heavyが最大5回)に拡大することを承認しました。これに伴い、SLC-6射点がFalconシリーズに対応するよう改修され、2027年初頭からの運用開始が見込まれます。
NASAは、Artemis 2ミッションで使用するオリオン宇宙船「Integrity」をケネディ宇宙センターの組立棟(VAB)へ搬入しました。今後、SLSロケットへの搭載と一連の統合試験が行われます。Artemis 2は、最短で2026年2月以降に4名の宇宙飛行士を乗せて月を周回する約10日間の飛行を予定しています。
Arianespaceは、4本のブースターを備えるAriane 64の初飛行が2026年にずれ込むと発表しました。2025年内に予定されている打ち上げは、ブースター2本のAriane 62構成で行われます。Ariane 64の初号機はAmazonのProject Kuiper衛星を搭載する予定です。
9月に発見された彗星C/2025 R2 (SWAN)が、10月21日に地球へ最接近します。明るさは5.6等級に達しており、条件の良い暗い空では肉眼で見える可能性があります。10月中は夕方の南南西の低空で観測できます。
中国の民間企業Orienspaceは10月10日、固体燃料ロケット「引力1号」の2回目の海上打ち上げに成功しました。黄海の船上から光学観測衛星など3機を軌道に投入しました。このロケットはLEOに約6.5トンの打ち上げ能力を持ち、固体ロケットとしては世界最大級とされています。
SpaceXは10月15日、ヴァンデンバーグ宇宙軍基地からFalcon 9ロケットを使用し、米宇宙開発庁(SDA)向けのTranche 1 Transport Layer衛星21基の打ち上げに成功しました。ロッキード・マーティン製のこれらの衛星は、戦術データリンク「Link 16」などの通信能力を提供する見込みです。
中国は2025年10月16日、海南の商業宇宙機打ち上げ場から長征8A号ロケットでインターネット衛星を打ち上げ、長征シリーズ通算600回目の打ち上げを成功させました。長征シリーズは55年間で約1,400機の衛星を打ち上げ、中国の打ち上げの86%以上を担っています。近年は新世代ロケットの比率が高まり、商業化が進んでいます。
IHIはフィンランドのIceye社とSAR(合成開口レーダー)衛星の調達契約を締結しました。初期4機を含む最大24機で独自の衛星コンステレーションを構築し、2029年度の完成を目指します。初期衛星は2026年4月頃からデータ提供を開始する予定です。
中国は2025年10月17日、太原衛星発射センターから長征6号甲ロケットを打ち上げ、衛星ブロードバンド計画「千帆」の衛星18基を軌道に投入しました。これにより、千帆コンステレーションの衛星は合計108基となりました。
ソフトバンク、ArkEdge Space、清原光学、NICTからなるコンソーシアムが、低軌道(LEO)衛星と成層圏プラットフォーム(HAPS)間の光無線通信の実証を計画しています。2027年にHAPS搭載機とLEO衛星との双方向通信試験を目指しており、災害時の通信確保などへの応用が期待されます。
米国のVast Spaceは、2026年に打ち上げ予定の民間宇宙ステーション「Haven-1」の主要構造の溶接と塗装を完了したと発表しました。Haven-1は回転により人工重力を生成する能力を持ち、Falcon 9で打ち上げられる予定です。同社は将来的にISSの代替となる拡張モジュールも計画しています。
東京科学大学などの研究チームが、土星探査機カッシーニのデータを再解析した結果、衛星エンケラドスの噴出物に含まれる氷粒子から、芳香族やエステルなど多様な有機物の信号を発見しました。生命の材料となるアミノ酸が生成されやすい環境である可能性が示唆されます。
SpaceXはフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地からFalcon 9ロケットでStarlink衛星29機を低軌道へ打ち上げました。15回目の飛行となる第1段ブースターは、打ち上げ後に大西洋上のドローン船「Just Read the Instructions」への着艦に成功しました。これは2025年におけるFalcon 9の130回目の飛行と報じられています。
SpaceXは2025年10月12-13日に実施したStarshipの11回目の飛行試験で、全目標を達成しました。Super Heavyブースターは分離後にメキシコ湾へのソフト着水に成功し、Ship(上段)もインド洋へのソフト着水を果たしました。SpaceXは将来的には発射塔の「Mechazilla」による捕獲と完全再利用を目指しています。