中国は2025年10月19日、力箭1号(Lijian-1)ロケットを使い、パキスタンのリモートセンシング衛星PRSS-2など計3機を打ち上げました。打ち上げは商業宇宙イノベーション試験区から行われました。
JAXAは、宇宙ステーション補給機「HTV-X」1号機を搭載したH3ロケット7号機の打ち上げを、種子島宇宙センター周辺の天候不良のため延期しました。新たな打ち上げ日は10月24日以降に設定される見込みです。このフライトは、大型のフェアリングなどを初めて適用する重要なミッションとなります。
日本酒「獺祭」の蔵元と三菱重工は、「獺祭MOONプロジェクト」として、H3ロケットとHTV-Xを利用して国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」に醸造装置を送り、世界初となる宇宙での清酒醸造試験を行います。早ければ2026年に地球へ回収し、一部は限定販売される計画です。
NASAは、国際宇宙ステーション(ISS)が25年間にわたり連続して宇宙飛行士が滞在していることを記念しました。設計寿命15年を超えるISSは、現在も宇宙での科学研究や技術実証の拠点として重要な役割を担っています。
シャープはARAVと協業し、衛星通信ユーザー端末を建設機械に搭載して、2026年春に台湾から国内のテストフィールドにある機械を遠隔・自動操縦する実証実験を行います。これにより、通信インフラのない現場での作業員の安全確保や人手不足解消を目指します。
地球観測衛星を開発するMuon Spaceは、SpaceXのStarlink用小型レーザー通信端末を自社のHalo衛星に統合する協業を発表しました。これにより、Starlinkの光衛星間通信ネットワークを利用して、最大25Gbpsの高速・低遅延データ中継が可能になります。2027年第1四半期に初号機の打ち上げを予定しており、火災監視ミッション「FireSat」などでデータ取得から配信までの時間を大幅に短縮できると期待されています。
SpaceXは今週、ケープカナベラル宇宙軍基地とヴァンデンバーグ宇宙軍基地からファルコン9ロケットを連続で打ち上げ、合計56機のスターリンク衛星を軌道に投入しました。これにより、スターリンク衛星の累計打ち上げ数は10,006機に達しました。現在、軌道上では約8,680機が運用されており、加入者数は700万人を超えています。
10月18日、西オーストラリア州で鉱山作業員が炭素繊維製とみられる物体を発見しました。オーストラリア宇宙庁(ASA)は宇宙ゴミと判断し解析を進めています。専門家は、形状がCOPV(複合材圧力容器)に似ていることから、中国の固体ロケット「捷竜3号(Jielong 3)」の上段ステージの残骸である可能性が高いと指摘しています。
2025年6月に打ち上げられた温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW(GOSAT-GW)」が、初期機能確認運用を完了し、定常運用を開始しました。今後は初期校正検証運用を経て、搭載されたセンサーによる高詳細な観測データの提供を始める予定です。
アメリカン・ホンダモーターと米アストロボティック社は、月面での持続可能な電力供給システムの構築を目指し、共同開発契約を締結しました。ホンダの再生型燃料電池技術とアストロボティックの太陽電池アレイ技術を統合し、月の長い夜を乗り越える電力システムを検討します。これにより、将来の有人長期滞在を支えることを目指します。
JAXAは10月11日に相模原キャンパスの特別公開を現地で開催し、翌12日にはオンライン配信も行いました。当日は雨天にもかかわらず多くの来場者で賑わいました。一部時間帯は事前予約制で、小型月着陸実証機(SLIM)や月周回衛星「かぐや」に関する展示などが行われました。
中国の民間企業Landspaceは、再利用可能な大型ロケット「朱雀3号(Zhuque-3)」の静的燃焼試験を酒泉の射点で実施しました。中国中央テレビ(CCTV)は、今年中に同ロケットの打ち上げと第一段ブースターの回収試験を行う計画だと報じています。成功すれば、中国の商業打ち上げ市場における競争力を高める重要な一歩となります。
NASAはケネディ宇宙センターのVAB(車両組立棟)で、Artemis IIミッションで使用される有人宇宙船「Orion」(愛称:Integrity)をSLSロケットに搭載し、打ち上げアボートシステムとの結合も完了させました。これによりロケットの組み立てが完了し、2026年2月以降に予定されている4名の宇宙飛行士による有人月周回飛行に向けた準備が大きく前進しました。政府機関の一部閉鎖中も、安全上重要な作業は継続されています。
株式会社ispaceは、ミッション2をもって終了する民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」を支援したパートナー企業に感謝を伝えるため、謝恩会を開催しました。会には約100名が参加し、これまでの挑戦を振り返るとともに、後続ミッションへの強い意志が表明されました。
Airbus、Thales、Leonardoの欧州航空宇宙大手3社が、衛星事業を統合するための枠組み合意に達したと報じられました。「Project Bromo」と呼ばれるこの計画は、SpaceXのスターリンクに対抗することを目的とした約100億ユーロ規模の共同事業となる可能性があります。
NASAのダフィー暫定長官は、SpaceXのStarship開発遅延を理由に、Artemis IIIミッションの有人月着陸船(HLS)契約を再公募し、Blue Originなどの他社にも競争の機会を開く方針を表明しました。これにより、2028年を目標とする月面着陸の達成を目指します。SpaceXのイーロン・マスク氏はこの方針に反論しています。
JAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」から、九州工業大学や千葉工業大学などの学生が開発した3機のキューブサット(YOTSUBA-KULOVER、e-kagaku-1、BOTAN)を放出しました。これらの衛星は、オーロラや宇宙天気などの観測を行います。
Rocket Labは、日本のQPS研究所が開発した小型合成開口レーダー(SAR)衛星14号機「ヤチホコ-I」を、Electronロケットで打ち上げることを発表しました。ミッション名は「The Nation God Navigates」で、日本時間11月6日午前4時45分以降にニュージーランドから打ち上げられる予定です。これはiQPSにとって6回目のElectronによる打ち上げとなり、36機からなる衛星コンステレーション構築の一環となります。
防衛大手ノースロップ・グラマンは、ミサイルや戦闘機の需要増加を背景に、2025年の調整後1株当たり利益見通しを25.65〜26.05ドルへ上方修正しました。一方で、年間売上見通しは417〜419億ドルに下方修正され、株価は下落しました。
SpaceXは、スペインの衛星通信事業者Hisdesatの軍事通信衛星「Spainsat-NG II」をファルコン9ロケットで打ち上げます。打ち上げはケープカナベラル宇宙軍基地から静止トランスファ軌道へ向けて行われ、ペイロードの重さからブースターは回収せず使い捨てとなる予定です。